anne135のブログ

もうアラサーです。モテないアラサーの独り言。多分フィクションです。多分…。

その日、幼稚園で何が起こったのか

担任のN先生が見たこともない果物を持って部屋に入ってきたのは、私がまだ幼稚園の年中だったころ。


紙芝居を右手に、赤くて、丸くて、硬そうな物体を左手に持って先生は現れた。
私を含む園児たちはみんなその謎の物体に釘付け。

「それなあに?」と騒ぐ私たちを見て、N先生は満足そうな笑みを浮かべた。
そして紙芝居を読み始める。

紙芝居は、ある美しい女神様のお話だった。
簡単に説明すると、たくさんの子供を持つ女神様は人間の子どもをさらって日々、食べていた。
それを恐れ、困り果てた人々はお釈迦様に助けを求めたため、お釈迦様が女神様の子供を隠した。これにより女神様は子を失うことの辛さを知ることとなる。
以後、女神様は子どもを食べることをやめ、代わりに、ザクロの実を食べることになったという。
めでたしめでたし。

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いや、めっちゃ怖いな!
って幼いながらに思った。
あんまり「めでたし」感がない。
もちろん身近な人を失う辛さだとか、死の概念だとか、その頃は全然知らなかったけど、それでもなお怖い。
だって子ども、食べられるんだよ?捕食されるんだよ?控えめに言っても、めちゃめちゃ恐ろしいじゃないですか。
こんなホラー話みたいなのを、幼稚園で聞かされると思っていなかった私は震えた。

そんなことを思っていた時、
「それで!なんとぉ〜!今日はこの紙芝居に出てきたザクロをみんなで食べようと思いまぁーす!!!」
N先生は、超ポップに、笑顔で言った。

流石にこんな話を聞いた直後にザクロを食べられるほど、園児たちの神経も図太くない。

って思ったら、
周りの園児、歓喜。まさかの歓喜
紙芝居の怖さよりも、初めて見るフルーツに対する興奮が余裕で勝ってた。
N先生が私たちのお弁当箱の蓋に、数粒ずつザクロの実を乗せていく。
私は、ザクロ=子どもの味という考えが植えつけられてしまったから、怖くて食べられなかった。
ザクロを目の前にして硬直する私を見て、N先生は、「Anneちゃん、大丈夫よ!前は子どもを食べてた神様、今ではみんなに好かれてるからね〜!」と言った。
その言葉で安心した超単純な私は「そっか〜♪」みたいなことを言って、ザクロを食べた。なんなら他人の分までがっつり食べた。怒られた。

確かに、その神様は、今では子孫繁栄の神として崇拝されているらしい。
子孫繁栄…子孫繁栄…ふーん。
あっ、もしかして…今こそ私、ザクロ、食べようかな?食べどきかな?It's time to eat ザクロかな?(適当)
子孫繁栄どころか結婚相手すら見つからないけど。というか男友達すらいないけど。
怖いバックストーリーとかあっても全然ウェルカムなんで、誰か私に恋人ができる果物とかください!

恋愛の神様はなぜ私に振り向かなかったのか

「今日のお昼に○○駅に集合!」

友人からLINEに連絡があった。

理由も用事も知らされることなく突然呼び出された私だが、断る理由もないので、指示通りに待ち合わせ場所へ向かう。

そこには割と仲の良い友人たち3名がいた。というか私を待っていた。

何の説明もないまま連れていかれた場所、それは神社だった。

なんでも、恋愛成就に定評のある神社らしい。私にだけ彼氏がいないのを気にして、友人たちが私を連れて来ることにと決めたという。

涙ちょちょぎれるほどの優しさ。「お節介」とか「余計なお世話」とかいう言葉で表せないこともないが。


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お参りを済ませた後、そこで私たちは「恋愛みくじ」というおみくじを引くことにした。

その名の通り、恋愛に関することが色々な角度から書いてある。

おみくじの結果は、私以外、中吉か吉。

私は、末吉。

なんかギリギリで「吉」の枠に滑りこんだ感がある。ギリギリセーフ。オッケー、オッケー。

ただ、私の引いたおみくじの内容をざっくり言うと、

焦るな

 待て

 早まるな

って感じかな。

もうね、めっちゃ止めてくる。

今現在好きな人、いや、気になる人すらいないのに、全力でおみくじが私を止めにかかってる。

20年以上も焦らず、待ち続け、早まらなかったおかげで絶賛シングル彼氏なし状態なのに。それでもって友人たちに心配されて急に神社まで連れてこられてるのに。このままこれを続けたら、いつのまにか50代とかになってそう。それはそれで良いか。

 

私が心の中でおみくじに「まだ私を待たせるか…?」などと問いかける中、友人たちは舛添さんの辞任の話題で盛り上がっていた。私の恋愛事情は政治事情にあっさりとコールド負けしたらしい。

納得がいかなかったが、冷静に双方の重要性を比較すれば、しごく順当な結果ではある。

 

家に帰る電車の中で、私はハンドタオルを落としてしまった。

若い男性がそれを拾った。

まるで漫画みたいな恋の始まり。

 

運命の人だ、

 

私の第六感が私にそう告げていた。

しかしその人が顔をあげると、私はそれが短髪の女性であることを知った。

せっかくタオルを拾ってくれた優しい方の性別を勘違いする痛恨のミス。

私に残ったのは、ひたすら申し訳ないという想いだけだった。

 

 

初めて会った老婆に翻弄された人のお話。

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大学で授業を受け終え、昼食のために一人でファミレスに入る。

向かいの席で60代と見られる女性が独り言を言っていた。驚くくらいの大音量で。もやは独り言ではなく、一人叫びである。
内容はと言えば、「結婚しなくてもいいだろ!!」、「結婚しないのが悪いのか?!」、「結婚しないことに文句を言うな!」などなど。基本同じことの永遠ループ。若干言い方を変えただけ。
私は毎回バリエーションをつけて、ひたすら同じことを違う表現で言っている彼女にちょっぴり感心した。
私なんて、何でも超絶便利な魔法の用語、「やばい」を連呼して終える。プラスでも、マイナスでも、「やばい」。万能。やばい。

なぜそこまで結婚しないことにこだわっているのかは知らないが、まあ私には想像もつかないような事情がその女性にもあるのかもしれない。
周囲のテーブルの人はみな彼女に注目していた。店員さんもチラチラと横目で見ていた。

私は叫んでいる彼女が、他人には思えなかった。周囲から冷ややかな視線を浴びつつも、良く言えば自分を貫ぬき、悪く言えば周りを見ずに突っ走る、そんな彼女はまさに私そのものだ、と感じていた。

私が席でぼーっと座っていると、一人叫びの女性が席を立った。
周囲の人が、「やっと静かに食事ができる」とほっとしているのが分かる。私には彼女がこの場から去ることが若干寂しいという意味不明の感情がない事もなかったが、基本は周りと同じ気持ちだ。静かに食事がしたい。
グッバイ、シャウティング•ウーマン。

「サーーーーーーーーッッッ!!!!!!!!!!!!サーーーーーーーーッッッ!!!!」
私の耳元で突然響く声。
あの、一人叫びの女だった。
私の耳に最後の叫びを残し、彼女は去っていった。
隣の席に座る女性の驚いた顔が見えたが、一番驚いているのは私だ。
今まで散々、「結婚はしなくてもいい」的なことを言っていたのに、なぜ今回だけ「サーーーーーーッ!」なのか。
私は現実世界で「サーーーーーッ!」なんて言っている人を見たことがない。(福原愛選手は除く)

そして、なぜ私にそれを言ったのか。
別にこちらからアクションを起こしたわけではない。それなのに、ピンポイントでなぜ私なのか。なぜ私の耳元だったのか。

私が彼女を自分に似ている、と思ったように、彼女も私を同族と意識したのだろう。
一度でも彼女に親近感を覚えた自分を恨んだ。

特にどうすることも出来ない私は、あれこれ考えているうちにすっかり冷めてしまったパスタに手をつける。
美味しいのか美味しくないのか、味はよく分からなかった。


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幽霊vs私

言ってなかったかもしれませんが、私、気づかれない系女子です。(存在感がない、とも言う。)

もうね、存在感の薄さが半端じゃない。
人数の多い飲み会とかに行って、「あれ?来てたの?」みたいに驚かれることなんて序の口。学校で私だけプリント配られないとかいう謎の現象にももう慣れた。
そして最近は、自動ドアにさえ気付かれない。前に立っても全然開かないんだもん。
ドアの前で恥を忍んで横揺れとかしてみるとようやく認識されるレベル。
日本の技術はトップレベルって聞いてるんですが…?
私はそのトップレベルの技術さえ超越しちゃってるみたい。限界超えたね。やったー…。

それでですよ、私は一つの仮説を思いついたわけ。
それは、「私はモテないのではなく、存在に気づかれていないだけ」説。
嗚呼、なんて説得力のある仮説。
(もちろんこの仮説を立てる際には、自身の破壊的な顔面レベルの低さと単純な頭の悪さは一旦忘れることにした。)
きっと世の中の男性はみんな私という存在に気づいていないのだ。自動ドアが私に気付かないように、男の人も私にまだ気づいていない。だからアプローチしてくる人もいない。
…きっと。…おそらく。…願わくば。
霊でさえ霊感のある人に気付かれているんだから、そろそろ私に気づいてくれる人が出てきても良いと思う。

ということで世の男性方が私に気づいてくれる日を首を長くして待ちたい。もしくは明日朝起きたら自分が絶世の美女に生まれ変わっていることを望む。

明日はもっと楽しくなるよね。ねっ?ハム太郎

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負けないで、もう少し。

先日、とある資格試験を受けてきた。
早く会場に着いたので、買っておいたけど一度も開いたことのなかったテキストを開いてみる。
もうね、チンプンカンプン。英語の文を見ているはずなのに、内容が全く入ってこない。多分古代エジプトの文字とかの方がまだ読める、って思った。ほら、ああいうのってフィーリングじゃん?多分。
分からなすぎて、絶望感が謎の笑いを生み出す。でもひとしきりニヤニヤし終わると、焦りが訪れた。
ヤバい。

そんな時に、隣の席に着いたのは恐らく私と同じくらいの年齢の男の人。
その人、席に着くなり、「すいません、消しゴム貸してもらえませんか?」って私に話しかけてきた。
普段男性から話しかけられることのない私は、それだけで舞い上がる。筆記用具を貸すだけなのに、もう恋人ゲットしたくらいのテンションだった。心の中で鯛やヒラメと共に私も踊ってる。
「もちろん!どうぞどうぞ!」と筆箱から消しゴムを出す。お礼を言う彼に私なりのアルカイックスマイルを向けてみる。特に反応はなかったが。

そこで私はあることに気がついた。
消しゴムを1つしか持ってきていなかったのだ。それに気づいたハイパーロマンティックな優しい彼(※主観が入っています)は、消しゴムを返そうとしてくる。

でもさ、考えてもみてくださいよ。
私の面目まるつぶれじゃないですか。
だから必死で彼が消しゴムを返すのを阻止した。
「ダメです、ダメです。
私、消しゴム苦手なんで無理です。わー!」
みたいな。
もう支離滅裂な言動。

彼は最初は笑っていたが、ついには私の本気度に苦笑いして、消しゴムを返すことを諦めた。

試験開始が近かったので、栄養ドリンクをぐいっと飲んで集中。(普段飲みなれていない栄養ドリンクを飲んだので直後にお腹が痛くなったのは内緒)

消しゴム無し&顔が青くなるほどの腹痛に耐えながら戦った資格試験。
結果がどうだったかはお察しください。

近いうちに今度は消しゴムを100個くらい持ってリベンジしようと思う。

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そう、全てはデスティニー

就活に追われ、全くブログをかけませんでした。ちなみにまだ追われてます。絶賛鬼ごっこ中。感覚的には完全私が追ってる側なんだけども。みんな逃げ足が速くて誰も捕まらない。相手(企業)たちはウサインボルト並みのスピードで逃げていってます。


まあそんなことは良いとして。

突然だが、私の長年の夢を発表したいと思う。

「銀河と時をつかさどる翼の折れた堕天使になりたい。そう。この世はエンドオブザワールド」

(大丈夫。ちゃんと説明します。)

簡単に言うと、厨二病になりたい。
私は、なんというか、おっちょこちょいだ。正確に言うと、頭が悪く要領も悪く、失敗が多い。
でもこれまで割と真面目に生きてきたんじゃないかと思う。そんな中、幸か不幸か厨二病を避けてきてしまった。
そして今、是が非でも厨二病になりたい。

ただ、いきなり厨二病を装っても、嘘だとバレてしまいそうだ。しかも就活で試すのはリスキーすぎる。
そこで、友人と食事に行く時に厨二病感を出してみることにした。名案。我ながら、名案。根拠まるでないけどノーベル平和賞とか取れそう。

当日。
英語でLOVE&PEACEと書いてある黒いワンピースを着用。ちなみにこれは厨二病になるために買ったのではない。もともとの私の趣味である。「ダサい」とか「意味不明」とかの苦情は、心の中にしまっておいていただけるとかの嬉しい。
靴は安物のスニーカー。一応こちらも黒で揃える。
鞄はどうすれば厨二病っぽくなるのか分からなかったため、とりあえず百貨店の紙袋を持ってみた。この辺からちょっと厨二病というコンセプトからずれている感じもするが、気にしないでおく。
家を出てすぐに、「私は翼の折れた堕天使!」と自己暗示をかける。そして近所の犬になぜか激しく吠えられる。

さあ、駅の改札で待ち合わせ。
ドキドキしながら友人を待つ。白いワンピースで現れた友人は、
「久しぶり!Anne、変わらないねー!」
という第一声を私に浴びせた。

厨二病感、ツタワラナカッタ…!
Anneに30のダメージ。

友人とはご飯を食べながら、その子の恋愛話をして別れた。一応私もお得意の(架空の)彼氏の話で応戦した。私の(架空の)彼氏とは、現在倦怠期だが週に一度は会う関係(の設定)である。彼氏の愛称は「けんちゃん」(の設定)である。
結局、厨二病は一切出すことができずに終わった。
残ったのは敗北感のみ。

友人は「チャオ!」と言ってから帰宅して行った。よくわからないが、イタリアかどこかの挨拶らしい。
彼女の方が、よっぽど厨二病っぽかった。

家に帰ると、玄関に見慣れたネックレスを発見した。
私のドクロのネックレス。
一番厨二病らしいアイテムを忘れていたことにその時初めて気がついた。

これだ。

まだリベンジの余地がありそうだ、と私はほくそ笑むのである。

弥生。

3月です。

就活解禁。

少しの間ブログを休ませて頂きます。

状況が落ち着き次第、また復活するのでよろしくお願いします!

ブログを見たり書いたりは少しだけやらなくなりますが、その間も皆さんが幸せでありますように〜!