anne135のブログ

もうアラサーです。モテないアラサーの独り言。多分フィクションです。多分…。

ブスはプリクラがお好き

女の子はなぜかプリクラが好きだ。それは多くの人が知っている。しかしブスほどプリクラが好きだという事実はあまり注目されていない気がする。

 
私も例外ではない。
プリクラが好きである。特に意味はないのにプリクラを撮る。けれども残念なのは、ポーズはピースサイン一択であることである。他にバリエーションが思いつかないのだ。正確に言えば、他にもポーズは色々と思い浮かんでいるのに、自分がブスであるという自意識がピース以外のポーズをとることを妨げている。
 
先日、地方の友人が遊びに来る機会があった。彼女と会った瞬間から、私はプリクラのことしか頭にない。どうやってプリクラを撮ろうと言いだそうか、を必死に考えていた。そんなことを考えながら通りを友人と歩いているとき、急にグイと腕を引っ張られた。
「オネエちゃん、ケバブ買ってよ!おまけするからさぁ!」
私を引っ張ったのは、ケバブ屋の男子店員だった。20歳代中盤といったところだろうか。
私は「ごめんなさい〜」と謝りながら先へ進んだが、友人は激怒していた。彼女曰く、「いきなり腕を掴むなんてあり得ない!暴力行為!」だそうである。確かに彼女の言うことも一理ある。普通の人ならそう考えるのであろう。
 
しかし私は違った。なんと言っても筋金入りのブスなのである。もはやプロと呼ばれても良い気がする。
正直、ちょっと嬉しかったのだ。「ニンゲンに触れられた!」というもはや宇宙人のような目線で喜びに浸った。モテたような勘違いさえ起こしていた。悲しいかな、これがブスの思考回路である。
 
かなりテンションが上がっていたため、そこで私はプリクラを撮ろうと提案する。友人は快諾してくれた。
ゲームセンターは割と空いており、すぐにプリクラを撮影し始める。シャッターが押される瞬間に、息を止め、目を見開く。雑誌で見た、「デカ目になる裏技」である。
私のプリクラの仕上がりはまさに宇宙人だった。目は異常なほど拡大され、口はなぜかすぼんでいる。輪郭も修正され、すごく細くなっていた。肌は白を通り越してもう消えそうなほど明るい。可愛く写るという点で失敗し、見るもの皆に恐怖を与えるという点で成功していた。私は外見内面ともに宇宙人なのだ、と変な確信を抱いた。
友人はというと、肌が白すぎるのは共通しているものの、とても可愛く写っていた。本人も満足したのか、ご機嫌だった。
可愛い友人と、ブサイク宇宙人の私。
 
通常、ブスがプリクラを好むのは、実際よりも綺麗に写ることが出来るからだと思うだろう。しかし私は、「友人に満足感を与えられるから」、プリクラが好きなのだ。プリクラ、というだけでも可愛く写ることが出来る。それにプラスして、私が一緒に引き立て役として写ることで、友人の満足感は一層増す。今回も成功である。友人が嬉しそうな姿を見て、私もニヤリと気味の悪い笑みを浮かべた。
 
これが普通のブスと、プロのブスの違いだ。ぜひ覚えておいてほしいものである。
 

ブスで損をした話をしよう

2月上旬。受験シーズンである。
私自身が大学受験をした経験からも、家庭教師として受験生を教えたことがあることからも、割とこの時期はソワソワしてしまう。

そんな私がソワソワを抑えきれなくなり、何日か前に図書館へ行った。そこではたくさんの受験生と思われる生徒たちが最後の追い込みをしている。志望校の過去問、通称赤本を見ながら必死に問題を解いている。(なぜ過去問は赤いのだろう?大分気になっているから、誰か正解を教えて欲しい。赤い血にまみれるほど勉強しろという暗示なのか?そうではないと信じたい)

そんな中、私も特に読む気もない参考書を開いてみる。隣の席も前の席も男子受験生だ。
斜め前は中学三年生位の女の子。制服のシャツのボタンを3つ目まで開け、ミニスカートを履いている。その女の子はかつてのまだ中学生だった頃の自分を思い出させ、ついニヤニヤとしてしまった。その子と中学生時代の私の違いといえば、私はダサい制服のボタンを一番上まで締めていたこと。そして校則を守って膝丈のスカートを履いていたこと。私服はタートルネックのみだったこと。外出時にはオシャレと思って買った、でかい骸骨のネックレスをつけていたこと。それだけである。たったそれだけ。
友達から「ブス」というストレートにも程があるあだ名を与えられたあの頃。他校の男子がこっちを見ていると思ったら、骸骨のネックレスの写メを勝手に撮られたあの頃。急に懐かしさが蘇った。

そんな回想をしていたときだった。
隣の男子高校生が消しゴムを落とし、床に跳ねた消しゴムは私の足にぶつかった。
「チャンス!」私は心の中でほくそ笑む。実は、話しかけるタイミングを狙っていたためである。ただ懐かしい思い出が私のテンションをおかしくしていたのだ。
消しゴムを拾った私は、「もうすぐ大学受験ですか?ちゃんと勉強してて偉いですね」と上から目線なのか何なのかよく分からない発言をした。
相手は、ただただ困っていた。私から必死に目を逸らしていた。大丈夫。私はブスだけどメデューサじゃない。私を見ても石にはならない。
「ごめんなさい、急に話しかけちゃって!」場を和ませようともう一声かけてみたが、彼は無言だった。そして、今までの出来事を全て忘れたかのように静かに勉強に戻った。

取り残された私が出来ること、それは途方にくれることだけである。
気まずい空間と私の手の中に残る、男子高校生が落とした消しゴム。
仲良くなれなかったばかりか、消しゴム泥棒のようになってしまっていた。
懐かしい思い出たちが再び、頭をよぎる。私はそっと消しゴムを彼の机に起き、今もなおつけていた骸骨のネックレスを握りしめて帰路に着いた。

ブスはなぜ頭が良いのか

ブスなのにやたらと頭がいいやつ。
皆さんの周りにも1人はいるんじゃないだろうか。
芸能人でもよく、「ブサイク」と言われる人がインテリ枠でクイズ番組に出ているのを見る。
卵が先か、鶏が先か、という議論ではないが、今回はこの「ブスはなぜ頭が良いのか」という点について、幾つかの仮説を立てながら考えていくことにする。

仮説1:小さい頃から自分の容姿に不安を持って、勉強を頑張った説
このケースは仮に正しかったととしても、やや少数派なのかもしれない。だって幼い頃に自分がブスだと気付いているケースは稀だから。私だって、自分の容姿に疑問を抱き始めたのは高校生になってからだった。ただ、その疑問が確信に変わるのにそう時間はかからなかったが。
とにかくこのパターンというのは非常にシンプル。「ブスなんだから勉強くらいできないと将来困る」という開き直りともとれる動機で勉強をしたわけである。

仮説2:勉強しすぎてブスになった説
勉強に夢中になりすぎた挙句、化粧やオシャレを覚える間もなく大人になってしまったということ。つまり、ガリ勉タイプだ。無くもなさそうな話だが、生まれつきの顔の造作によるブスはこれに含まれない。つまり私は、この説による言い逃れは出来なさそうだ。 

仮説3:やることがなかった説
友達も彼氏もいないブスの場合、暇な時間は有り余るほどある。だから勉強をする。そうでなくても、本を読んだり、テレビ見たりして知識を蓄積してゆく。やることがなさすぎて暇つぶしにしていたことが、頭の良さに繋がっていると考えられる。自分でも気づかないうちに頭が良くなっているパターンである。

仮説4:美人は周りから助けられている説
幼い頃から、美人はブスに比べて優遇されている。美人の優越。宿題を周りの男子にやってもらったり、多少テストの点数が悪くても笑えば許されたり。人生easyモードなのだ。だから他力本願な美人と対比すると、自分で頑張るしかないブスは頭が良いということになる。

仮説5:そもそも「ブスは頭が良いというのは迷信なんじゃないか」説
薄々気づいている人もいたかと思う。頭の良さと容姿は関係ないということである。頭の良い美人もいれば、ブスの低脳だっているのだ。あくまで個人差の範囲。
悲しいかな、個人的にはこの説が最も有力に思われる。

結論として、多分、頭の良さに容姿は関係ない。
でも、それでもなお、頑張るブスを愛おしく思っていただけたら幸いである。





あなたの周りにいる5種類のブス

どうも。この間可愛い友人から、「結婚は出来なさそうだけど、不倫はしてそうだよね!」と言われたAnneです。
言われた瞬間、何故か納得してしまった自分がいる。
不倫はいろんな意味でタイムリーだから、まあ良しとします。あ、やっぱり良くないです。

これを言われた時に思ったのが、ブスにもいろいろなタイプがあるんだな、ってこと。
せっかくだから、私なりのブスの種類をまとめてみようと思う。

1. ネガティブス
暗い。とにかく暗い。悲観的なことばかり呟いて周りを引かせる。
「私って不細工だから…」等と自分から言い出すこともある。周囲が「そんなことないよ!」と言えばお世辞だと捉えるし、「そうだね」と言えば泣き出す、非常に厄介なタイプである。

2. ポジティブス
顔は不細工だけれども、明るい性格なので友人も多い。いわゆる可愛い子グループになぜか一人だけ混じっている、可愛くない子。性格ゆえに彼氏がいることも多い。なんやかんやで人生上手く渡っていけるタイプ。ただし、第一印象は「うるさいブス」になりがち。

3. 素朴ブス
素材の悪さを化粧で隠すことがない。服装も清潔感がない場合がある。あまり自分でブスを自覚しておらず、ださい印象を与えがちである。

4. 派手ブス
素朴ブスと正反対に、厚い化粧やキツい香水でブスをカバーしようとする。露出も多く、すぐクラブに行く。自分がブスだとある程度の自覚はあるが、無意識にそれを考えないようにしている。

5. デブス
稀にだが、痩せれば可愛くなる場合もある。かなり体重かオーバーしているのに、自分では「ぽっちゃり」と認識している。なぜかフリルのついた服を着がち。

ざっとこんな感じであろうか。ちなみに私自身はボジティブスに属すると自覚している。ただし、友達は多くなく、当然彼氏もいない。そして悲しいことに人生も上手く渡れていない。ポジティブス内のカーストがあるとすれば、間違いなく最下位層である。

また、この記事を書いたのは、ブスを非難するためではないことだけ声を大にして言いたい。だって自分もブスなんだもの!
ブスの実態を少しでも知って欲しい、っていう、名の知れぬ欲求のために書きました。
是非、参考にしてください。何かしらの。
私はとりあえず、「不倫しそう」って言われなくなるように頑張ります。

幻のハチ公像

女子力、それは飲み会で率先して男子に食べ物を取り分ける能力。(諸説あり)

 
ただ、悲しいことに私にはこの能力がない。というか、外出は基本一人だから、女子力があるかどうかさえ証明する機会に恵まれない。スタートラインにすら立たせてもらってない。
 
 
そんな私は女子力をアップさせるために、東京の渋谷へと向かった。
「女子力は都心に集まる」と予想したからだ。
渋谷に着くとたくさんの人、人、人。
しかも派手で目立つ人が多い。髪は明るくて、パーマ。そして濃いめのリップ。ロリータファッションの人もちらほら見受けられた。
また、「渋谷の女性はハイヒールを履かなければならない」という法律があるのでは、と勘違いするくらい、みんなハイヒールを履いている。
 
その時私はというと、セーターにベージュのチノパン、薄汚れたスニーカーという服装であった。装備ゼロ。一瞬で何かに負けそうだ。
心を奮い立たせ、駅からいざ出発。
私の友人は以前、「渋谷では50m歩くのに3分はかかった」と言っていた。ナンパやスカウトがとにかく多いらしい。また、美容室のキャッチ(?)もいるそうである。
 
………おかしい。
私は何の障害物にも引っかからずに、もう300m以上は歩いている。「あれー?みんなー?私のこと見えてませんかー?」って心で何度も叫んだ。応答は、ない。
正直、ナンパやスカウトは無理でも、美容師がお店の宣伝位はしに来てくれると思っていた自分の認識の甘さを痛感する。
一応もっと歩き続けてはみたが、人はたくさんいるのに、悲しいくらいスイスイと前へ進めた。
 
本当に誰にも姿が見えていないようなので、流石に心が折れて、家に帰ろうと決めた。渋谷には女子力アップという目的で来たので、特に向かう場所もない。
 
ちょうどそんなとき、私に一筋の光が射した。
一人の背の高い男性が声をかけてきたのである。
 
“Hey, ♨☆×◯《%. ◉>⁂〆!”
 
外国人だった。私は必死に、「ノーイングリッシュ!ノーイングリッシュ!プリーズ!プリーズ!」という言葉を発する。それから、最初の“Hey”だけは聞き取れていたことに気づき、「ヘイ!」とだけ加えておいた。挨拶は大事だ。
でもその外国人には上手く伝わらず、呪文のような言葉を並べ続けられたため、「ソーリー」を連呼しつつ逃げた。
これが最後の一撃となり、私は駅へ戻る道を急いだ。エネルギーはもう残っていない。
 
帰りの電車の中で、渋谷での数十分を思い返す。そして、あの有名なハチ公像に行かなかったことに気がついた。私が渋谷の中で、唯一行きたいと思っていた場所であった。
 
また近いうちに渋谷を訪れることになりそうだ。
 
 
 

みにくいアヒルの子?

私は以前、洋食レストランでアルバイトをしたことがある。

理由は、①賄いが美味しそうだから

    ②時給がまあまあ良かったから

そして、③モテそうだから

である。

 

いつそれを聞いたのかも、その情報元も全く覚えていない。けれど、「飲食店で働けば、どんなブスでもお客さんから連絡先がもらえるらしいよ!」という風の噂に、私は色めきだった。(今思えば、根も葉もない、ただの方便である)

 

私はすぐに、大学から近いレストランでアルバイトの面接をしてもらった。結果は合格。後に本当はバイトに落とされる予定だったが極度の人不足を理由に採用されたことを知るまで、私はレストランの客から連絡先を渡される自分の姿を想像しては、気味の悪い笑顔を浮かべ続けた。

アルバイト初日。同期は夢に描いていたようなイケメン。

パーフェクト。

他のバイト仲間は美人とイケメン揃い。

パーフェクト。

みんなキラキラしていた。というか、キラキラしすぎていた。

私はまたもや不敵な笑みを抑えきれずに、アルバイトに臨んだ。

 

結果、初日にスープを客にぶちまけた。

ぶちまけている間は不思議にスローモーションのように見えて、「ああ、スープがこぼれていく」とか「このスープ、人参も入っていたんだ」とか、「この食器、どっか違う店でも使っていた気がするけど、どこだったかな」とか色々考えた。

ついでに、その日の夜に放送されるドラマの録画を忘れたことを思い出して悔やみもした。キムタク、見損ねた。

店長は大慌てで「申し訳ございません!!!!!新人なもんで!!!」とお客さんに謝罪、服があまり汚れていないのを確認し、箒で床を掃き始めた。

「いや、なんで箒やねん!そこは雑巾やろ!」とツッコもうかと思ったが、どう考えも120%私が悪い状況だったのでやめた。あと私は関西人でもないから、やめた。

でも私の意志が伝わったかのように、お客さんが、「スープなんだから雑巾使って片しなよ!」と言ってくれて、私の心のモヤモヤは晴れた。グッジョブ、お客さん。ありがとう、お客さん。

 

なんて意味の分からない感謝をしていたら、そのお客さんに十分以上にわたり説教を受けることになる。我ながら、当然の報いである。ただ、「お前はこの店に合っていない。周りを見てみろこのバカ」と怒られたのは心に刺さった。「申し訳ありませんでした」ともう一度謝ろうと思ったが、噛みまくって上手く言えなかったから、「なんか、もうオッケー!」って思った。自分でもなにがオッケーだったのか未だに分からない。

 

ゲットした連絡先、ゼロ。

ゲットした罵倒、たくさん。

人生甘くないぜ。

 

得する人損する人

まず初めに言っておきたいのは、私がブスであること。そして、それに割と誇りを持っていること。

いわゆるポジティブスというやつだ。
 
私の顔面偏差値を説明してみようか。例えば、クラスの男子が何かのゲームの罰として「負けたやつが、あいつに告白する」という罰ゲームを考えることがある。(これは罰ゲームをする人だけでなく、ブス側にもダメージがあるから是非やめてほしいのだけれども。悪質な巻き込み事故だ。)
そんなとき、真っ先に指名される「あいつ」が私であると考えて貰えばいいと思う。うん、そんな感じ。要するに、かなりの不細工である。
 
一般的にブスは損、美人は得だと言われている。そして、ブスをある意味極めている私も、それには同意している。だけど、ここで是非考えてみてほしい。ブスは本当に損ばかりなんだろうか?
個人的には(というか希望的観測から)、私はそうでないと思っている。
ブスにはブスなりの考え方と行き方があるんだ。
 
例えば、私がよく言われる、「ブスなのに気がきく!」というもの。これはもはや褒められているのか貶されているのか分からない。困った私は、「あ、うん…ね。あはは」と謎の笑みを浮かべて、さらに周りを引かせるしかない。
だけど一つ確実に言えるのは、ブスというだけで、相手の期待値というハードルが下がっているってこと。
マイナスからのスタートだから、プラスになるしかない。
ただし、「ブスなのに気がきく!」発言を許していると、だんだんと「ブスなのに靴のサイズが小さい!」とか、「ブスなのに字が綺麗!」とかよく分からないことも言われ始めるから注意が必要である。そしてこれによって周囲が構築している、ブスへのステレオタイプが透けて見えることになる。
 
実は他にもメリットはたくさんあるんだけれど、それはまたの機会にしよう。そして最後に一言言いたい。
私は生まれ変わったら絶対に美人になりたい。以上!