anne135のブログ

モテない女子大生の日常。

アラビアンロックのプリンセス

「アラビアンロック」という面白いレストランがあることをつい先日知った。友人曰く、アラジンをコンセプトにしたレストランで、異国情緒溢れる雰囲気が魅力とのこと。そしてそのレストランは数年前にものすごく流行ったとのこと。


f:id:anne135:20160215002131j:plain


私は流行にかなり疎い。もはや流行側が私を避けているんじゃないか?と勘違いしてしまうほど、疎い。それでもアラジンの世界を体験できるレストラン、というのは確かに面白そうである。私はすぐにアラビアンロックの予約を取った。


その日の夜、アラビアンロックを訪れるために新宿へ向かう。

「どんな感じだろう?楽しみだねー!!!わくわくぅ〜!!!」なんて心の中で言いながら、レストランを目指した。ただ、実際に声に出しているわけではない。だって一人なんだもの。つまり、一見したら無言でニヤついているただのブスである。

断っておくが、友人もちゃんと誘ったのだ。しかし「ペットの世話があるから」というなんとも言えない理由で無情にも断られてしまった。しかも犬なのか、猫なのか、はたまた何か違う動物なのか。ペットが何であるかすら教えてくれることもなかった。謎のペットに私は負けた。なんならウーパールーパーかもしれない。

一人で無事にアラビアンロックに到着。店内に入るには、店の外のランプをこすり、「開けゴマ!」と叫ぶように、との注意書きを見つけた。 


一人で初めて訪れた場所で叫ぶなんて、罰ゲームみたい。だが、もちろん私は躊躇なく叫んだ。「そういうの大丈夫系ブス」である。精神が図太い。


「開けゴマァーーーーーーー!!!!」


扉が開いた。中の待合室のようなところで、ラクダに乗る男のアニメ映像を見せられた。特にストーリーも無かったが、ラクダを見て「アラビア感」は感じた。

暫くすると店員さんが来て、マジックを見せてくれる。「わー!」とか「すごーい!」とか言って、可能な限りテンション高く振舞ってみたが、一人である虚しさはアップした。店員さんの笑顔が引きつっている。苦しみに耐え、私もレベルアップした。


部屋に着き、早速注文。一応個室なので、周りをあまり気にしなくて良いのが嬉しい。

そして料理も美味しい。正直全くもって期待していなかったが、なかなか良い。

友人と楽しく「アラビア気分」を楽しむはずが、まさかの「砂漠でひとりぼっち体験」のようになっていることはさておき、料理の美味しさに笑みがこぼれた。


突然、バースデーソングが流れた。誰かの誕生日を祝っているのだろう。

すぐにプレゼントと小さな花束を持った友人たちが登場した……私の個室に。


言っておくが、私の誕生日から半月以上過ぎていた。完全なる、れっきとした(?)部屋間違いである。相手が酔っていたせいだろう。


驚く相手。驚く私。

謝罪しながらも笑いが堪え切れない相手。

危うく涙ちょちょぎれそうな私。


彼女たちはすぐに帰るべき場所(隣の個室)に帰っていった。

涙のせいか料理が少しだけしょっぱく感じられる。

彼女たちが残していった、パーティグッズを手に取った。クラッカーだ。驚きのあまり、さっき一人が落としていったのである。


私は紐を引き、パン!とクラッカーを弾けさせた。砂漠の真ん中でのろしを上げている自分を想像してみる。その音を聞いて、誰か助けに来てくれることを願った。しかし、私の元に来たのはレシートを置きに来た店員だけであった。アラビアの夜は更けていく。