anne135のブログ

もうアラサーです。モテないアラサーの独り言。多分フィクションです。多分…。

うんとこしょ、どっこいしょ

生ビール。

生チョコレート。

生クリーム。

ポンデリングなんていうのもある。

みんな、何故だか「生」が好きだ。私も例外ではない。特に生チョコは大好きなので、スーパーやコンビニで見かける度に買ってしまう。「生」が付くものってだいたい美味しい気がする。

でも「生コンクリート」は別である。

私は先日、学校への道を急いでいた。
遅刻である。まあ私の場合、ほぼ毎日遅刻であるので、基本いつも急いでいる。
イヤホンから流れる洋楽の「Hey!」という掛け声に合わせてジャンプしながら走る、という気持ち悪すぎる自分ルールで学校へ向かっていたところ、突然、足元に違和感を感じた。

足が沈んでゆく。

これが私と、生コンクリートとの出会いであった。白いスニーカーを生コンクリートがどんどん飲み込んでいく。
建設途中の家が通学路にあるのを、すっかり忘れていた。

お気に入りの靴が汚れたことも、初めて美味しくない「生」から始まるものに出会ったことも、すごくショックである。
とにかく足を生コンクリートから引き抜、、、こうとしたがなかなか抜けない。道路から生える「ど根性大根」ならぬ、生コンクリートから生える「ど根性人間」状態である。
観念して、助けを呼んだ。

「すいません!生コンクリートに足がはまりました!!!」

多くの人にとって、人生で一度も履かないであろうセリフだ。
すぐに大工の方が来てくれた。
私を見た瞬間、動きが止まった。めちゃめちゃに怒られるかと思ったが、その人は生コンクリートにはまる私に爆笑して、写メの許可を求めてくるという予想外の展開。
生コンクリートに足をはめながらピースサインで写メに応じた。
その後、無事に足を引っ張ってもらい、事無きを得る。相変わらずスニーカーはドロドロであったが、、、。

心優しい大工さんの生コンクリートにはまって良かった!!!
私はとってもツイている!
と知り合いに話した。
もちろん、「コンクリートにはまってる時点でツイてないでしょ、、、」というごもっともな意見を頂いた。
明日はきっといい日になる、よね?