anne135のブログ

モテない女子大生の日常。

ピエロの小さな喜び

世の中には二つのタイプの人間がいる。

怒られない人間と、怒られる人間だ。

私はといえば当然、後者に属する。まあびっくりするくらい怒られることが多い。野比のび太の10倍くらいは怒られている。

先日、大学の方で就活面接の練習があった。5人の生徒と1人の指導教員という小さなグループでの練習だ。
二週間前くらいに学生課から面接練習のお知らせなるメールが届いていたらしい。だが私がそれ二回気づいたのは当日のこと。しかも予定開始時間の一時間だ。慌てて学校に向かい、面接練習開始から数分遅れで到着した。急ぎすぎて靴を間違えたが、もう仕方ない。リクルートスーツにピンクのサンダルという自らの出で立ちに一抹の不安を抱えながら部屋に入った。

ドアを開けた瞬間、教官大激怒。激怒を通り越して、もはや噴火。大噴火である。火の粉が舞っているのが見えた。
「遅刻してきた挙句にサンダルとは、どういうつもりだ!」と怒鳴られた。反論の余地は、無い。私は反射的に、「申し訳ございません!!!!もう二度としませぬ!!!」と叫んでいた。最後若干噛んだせいで武士っぽくなっているが、そこはご愛嬌として大目に見て頂きたい。

教官には「声がでかい!!!」とまたしても怒られた。出会って数秒でもう二回怒られている。ここは武士らしく切腹をするべきだったのかもしれないが、私にそんな度胸はない。というかそもそも私は武士ではない。

他の生徒たちはやけに面接慣れしており、教官も「みんな良くできている」と言っていた。多少変な歩き方や言葉遣いを直される子はいたが、大きな問題は見受けられない。さっき私に怒鳴っていた教官と同一人物だとは思えないくらい、優しく温厚なジェントルマンだった。

私の練習の番になり、一度扉を出る。扉を開けて「失礼します!」と言っただけで、やっぱり怒られた。「声がでかい!」だそうである。面接練習で覇気がないと怒られる人は見たことがあるが、声が大きすぎて怒られるのはレアケースではないだろうか。入室して質問の受け答えをする。私は将来のビジョンや、学生生活について熱く語った。熱意を注ぎすぎたせいか、無意識のうちにジェスチャーが増えていたらしい。教官は、「手を動かすな!お前はパントマイムをしに来たのか?!」と怒りに声を震わせた。それに対して「いえ、面接練習をしにきました!」とやたら快活に答えたせいで、さらに怒られた。

質疑応答が終わり、部屋を出ようとする。歩き方が汚いという理由で怒られる。やり直しもさせられた。何回も。「戻れ!」とか「次やれ!」とか色々言われすぎて、私は右往左往した。正確に言えば、よく分からなくなってくるくる回った。もちろん教官は激怒していた。本当によく怒る人である。
でも「回るな!くるくる回って点数を稼ぎたいならフィギアスケートでもやってこい!」と言われた時には、「なるほど」と思った。上手い例えだなと感心する。教官に30点加点したくなった。なんのポイントか分かんないけど。

結局私だけが怒られて、面接練習は終了。周りの生徒から、「Anneさんが怒られまくったおかげで、なんか助かった。Anneさんと比較されて私たちめっちゃ褒められたし。」とのお言葉を頂く。私は確かによく怒られる人だが、予期せぬところで人の役に立つことがあるみたいだ。美人の横にブスがいたら、その美人が実物以上に綺麗に見えてしまうのと同じ理屈である。

結局、最後まで教官に怒られ続けたが、なかなか楽しい面接練習だった、ということにしておこう。人の役に立つって素晴らしい。